ボヘミアンラプソディの世界的ヒット以降スターの伝記的映画がたくさん作られていて
どれもまず再現度が高いことがすごいよね。見た目や振る舞いや動きのコピー率と似てる人をキャスティングするのが凄いよ。
エルヴィス役のオースティンバトラーとプリシラ役のオリヴィアデヨングも似てる
映画ELVISを見た感想
ショービジネスに搾取されるスターはステージでの華やかさと本来の自分や生い立ちとのあまりのギャップに悩まされる。
根本は生い立ちと家族がどんなに華やかな成功を収めても人生に作用する…。
エルヴィスは幼少期父が経営者だったが不渡を出し捕まり黒人中心に住むメンフィスに家族で移住
当時アメリカでは黒人差別も酷くあったが黒人と共に生活してきたエルヴィスの原点はブラックミュージックや黒人達との友情や繋がりは大きい。
R&Bが溢れ街中音楽が溢れるメンフィスで育ち
純粋でピュアな気持ちで音楽が大好きでそれを支えてくれるファン達にも常に感謝していて
非常に家族想いな青年だったわけだが父とビジネスパートナーに金を稼ぐ道具として死にかけても薬打ってでもステージに駆り出される日々にも悩んでいたが歌を支えに生きていたんだな
成功を収めていく過程で、自分が幼少期よく直接見聞きしていたマーティンルーサーキング牧師の暗殺、ケネディ大統領暗殺、
チャールズマンソンの信者によるハリウッドでのシャロンテート殺害事件など身近に恐ろしい事件が起こり過ぎていて
エルヴィス自身も公演中殺害予告が来て不審者乱入したらなど社会情勢の不安定さによる恐怖もあり精神的不安定にもなっていた。
どんなに体がしんどくてもどんなに長年のビジネスパートナーで口の上手いマネージャー(トムパーカー大佐)の裏の顔を知り不満を持っていても
マネージャー「私は君の夢を尊重するし私のことを気にしなくてもいいがそうすることでファンや家族や多くのスタッフたちが困るよなぁ〜」というようなことを言われるとエルヴィスは自分の夢よりもファンやこれまで一緒に仕事をしてきたパーカーの夢や希望を優先する。
世界中を周り公演をしたかったエルヴィスだがマネージャーが作った劇場と国内ツアーだけをスケジュールガチガチに埋められ
過労で倒れても薬を打ってステージに出続ける。本人は黄金の鳥籠に入れられた脚のない飛び続けなければ死んでしまう鳥の様だと思っていた。
大佐はあらゆる経歴を詐称していたわけだがサーカス団にいてペテンが特技で口先だけで生きてたようだが、まさに大佐とエルヴィスの関係はサーカス団長とそこに囚われ続けるトップスター団員のような…
孤独な幼少から貧しい幼少期を送りそれを原動力に家族に強い憧れを持っていたスターが大成功を収めてようやく幸せな家庭を作ることができても
ファンと仕事優先して家族との時間が無く嫁と子供に出て行かれて結局幸せな家族を作ることはできなかったことで孤独に陥る
ショービジネスの華やかな世界ではみんな自分を道具としか思っていない
仕事もプライベートも表面的には華やかなのに個人の人間としても押しつぶされそうな孤独に耐えきれない
成功したスター皆にあるようだ…